女性スタッフが担当するレディース鍼灸
リンパ浮腫へのリンパドレナージュ
後頭下筋群(大後頭直筋、小後頭直筋、上頭斜筋、下頭斜筋)の解剖図

後頭下筋群(こうとうかきん群)は、後頭部の付け根の部分の深層にある8つの小さな筋肉です。視線や目の動きを保持する為の筋肉です。近年、スマホやPCの長時間視聴に伴って、後頭下筋に痛みや違和感を生じる方が急増しています。

後頭下筋鍼治療(7000円)+眼精疲労治療(1000円)のコース画像

ご予約は以下のお電話又はLINEでのご予約をお願いします。お電話の場合は、はじめに「後頭下筋の鍼治療」と、お伝えください。

オアシスはり灸治療院の女性鍼灸師スタッフ
スマホの見過ぎで首の後ろと頭が痛い女性の図

頭痛や目の疲れを感じる人の多くは、同時に首のこりを感じています。実際に当院を受診する方の大半が目と合わせて首の治療を行っています。

眉間の奥が痛い女性、さらに後頭下筋痛を生じた状態の図

特に後頭部と首の境目。これは「じょうこうせん」「ぼんのくぼ」、などと言われますが、ここの奥に鍼をして欲しいと、切に希望される患者さんが少なくありません。目を使い過ぎると何故、頭の後ろ側が痛くなるのか?

後頭下筋群に鍼を打っている画像

大後頭神経三叉神経症候群
(だいこうとうしんけい・さんさしんけい)

目や顔、頭部に分布する三叉神経(さんさしんけい)と、首から後頭部にかけて分布する後頭神経・頸部交感神経(自律神経)は、痛みや感覚の広域ネットワークを形成しています

三叉神経、後頭下神経、頸部交感神経の広域ネットワーク

そのため、目の奥の痛みに関連する三叉神経と後頭下筋の過緊張(しめつけ)による痛みと関連する大後頭神経、小後頭神経、大耳介神経が連動して強い痛みを生じる場合があり、これは大後頭神経三叉神経症候群と呼ばれています。

大後頭神経三叉神経症候群の図解
後頭下筋群が後頭神経を圧迫、三叉神経にも放散痛を起こす画像
後頭下筋による神経圧迫を鍼治療でリリース
机に座りパソコン画面を凝視する男性の画像、後頭下筋が眼球の動きを制御している画像

眼球と後頭下筋の位置関係は、一見すると「前え側」と「後ろ側」で離れていて、関連性がないように思います。しかし、実は目を支えているのが首の後にある、その名も後頭下筋(こうとうかきん)という筋肉なのです。

後頭下筋(こうとうかきん)とは

て、私たちの身体を構成する筋肉は約600個あり、それぞれが役割を持っています。その中で、後頭下筋群は「目の動きの制御」と「目の焦点合わせ」に用いられるピント補助の役割があることが分かってきました。

前述の通り後頭下筋は、眼球とは離れた場所にあります。実は、その離れた場所に位置しているのがポイントなのです。

同じ首(後ろ側)にある筋肉に、僧帽筋や板状筋、肩甲挙筋や脊柱起立筋などがあります。これらの筋肉は、首や肩甲骨のダイナミックな動きを可能にし、かつ長時間にわたり思い頭部をを支えることができるほど強靭です。

一方、後頭下筋は首の最深部にある細くて小さな筋肉で、解剖学的にもマイナーな扱いです。しかし、これらが働き続けることで、精密な眼球運動がスムーズに行えるのです。それでは、後頭下筋について詳しく見ていきましよう。

私たちは、走っている最中でも、揺れる体幹に動揺されずに、視界を安定的に保つもことが出来ます。これはカメラの手振れ補正に近い機能です。


後頭下筋には位置感覚
を検知する
センサーが豊富

後頭下筋群は、頭部の微細な動きや位置を調整する役割を担っています。と、言いますのも、後頭下筋群は、固有感覚受容器(筋紡錘)が多く含まれており、頭部の位置や動きに関する情報を脳に送ります。

この情報は、視覚系や眼球運動を制御する脳領域(視床や小脳)と密接に連携しています。

筋紡錘(きんぼうすい)とは、筋肉に内臓されている固有のセンサーで、その筋肉の状態(伸長度合い、位置情報、)を脳に送る、いわゆるGPS装置のような物です。脳は、そらの筋肉の情報をもとに、動作制御や姿勢保持のコントロールを行っています。

まり、後頭下筋群に設置された筋紡錘というGPSセンサーからの情報をもとに、姿勢保持や、精密な眼球運動、及びピント調整のコントールを脳が行っているのです。

また筋紡錘が多いということは、それだけ細かい制御が出来るということを意味しています。


後頭下筋は首筋や
脳を包む膜(硬膜)
との繋がりが深い

後頭下筋は、頸部や頭部の筋膜を通じて全身の筋膜ネットワークとつながっています。

この筋膜の緊張は、頭蓋骨や硬膜に影響を与え、間接的に脳脊髄液の流れや神経系の機能に影響を及ぼすことがあります。

これにより、眼球を動かす外眼筋や視神経の機能に二次的な影響が出る場合があります。

後頭下筋の緊張や機能不全は、頭部や頸部の姿勢に影響を与えます。頭部のわずかな傾きや回転は、眼球の位置や動き(前庭動眼反射)に影響を与えるため、視覚の安定性や焦点の調整に問題が生じることがあります。

例えば、後頭下筋の過緊張は、眼精疲労や視覚のぼやけ感を引き起こすことが報告されています。

首の後ろの痛み
と目の奥の痛み
は関係がある

後頭下筋と目の奥の痛みの関係は、主に神経学的、筋膜的、姿勢的な要因を通じて説明されます。

①神経学的つながり

後頭下筋の過緊張やオーバーユースによる炎症は、目の奥に放散するような痛みを引き起こす場合があり、これを関連痛と言います。

後頭下筋群は、眼球や目の周りに分布する三叉神経との神経的なつながりが強く、特に三叉神経第一枝(眼神経)と密接に関連しているため、これらの神経は目の奥の痛みに関与します。

②筋膜と血流の影響

後頭下筋の過緊張は、頭部や首の筋膜に影響を与え、硬膜や周辺組織の緊張を引き起こします。これにより、脳脊髄液の流れや局所的な血流が変化し、脳の圧力や神経の刺激が増加することがあります。この影響は、目の奥の圧迫感や痛みとして現れることがあります。

また、後頭下筋の緊張は後頭部から側頭部、眼窩周辺への筋膜のつながりを通じて、目の周りや目の奥の不快感を誘発することがあります。特に、長時間のデスクワークやスマホ使用による「前のめり姿勢」は、後頭下筋に負担をかけ、目の奥の痛みや眼精疲労を悪化させる要因となります。

トリガーポイント

後頭下筋のトリガーポイント(筋肉内の硬結)は、痛みを遠隔部位に放散させる特徴があります。後頭下筋のトリガーポイントは、後頭部、側頭部、さらには目の奥や額に痛みを引き起こすことが知られています。

後頭下筋の特徴と役割

  • 近くを凝視する時に緊張する。
  • 目を動かす時に緊張する。
  • まぶたに力を入れる時に緊張する。

⇒実際に、近くを凝視しする時、眼球を動かす時、目の周りに力を入れる時、後頭部を指で触ると、後頭下筋にも力が入ることが分かると思います。 さらに機能解剖的に見ていきましよう。

首の第1・第2頸椎を斜めにつなぐのが「下頭斜筋」。首を横にひねる「回旋」の動きを担い、首が前傾したスマホ姿勢、PC作業で左右に目を動かす際に負荷かかかります。

後頭下筋群のうち後頭部の頭蓋骨と、第1・第2頸椎をつなぐ「小後頭直筋」「大後頭直筋」は、どちらも首を伸ばす(後に傾ける)動きを担っています。頭を下向きに固定した状態で、眼球を上下に動かす際に負荷かかかります。スマホ操作に特徴的な、縦スクロール凝視など。

例えば、右目を内側に寄せるときは、後頭下筋が収縮し頭部が内側にズレないように固定します。スマホ画面を見る際は眼球を内下方に向けますが、眼球の動きにつられて頭部がない下方に向きすぎないよう、左右の後頭下筋が緊張し頭部の回旋を抑制します。スマホ画面のスクロールなどに合わせて眼球が素早く動きますが、それに連動して後頭下筋も動きます。

つまり、後頭下筋は、眼球が脳の指令に基づいて、対象に正しく焦点が合わせやすくなるように頭部を固定するという役割を担っています。これは、カメラでいう手振れ防止機能の役割と似ています。

私たちは、大きく揺れる電車の中でスマホを見ることができます。また、走りながら腕時計を見ることができます。これは眼球の動きと首の動きが反射的、かつ自動的にリンク出来ているからです。かつては「めまいは耳鼻科」と言われていましたが、スマホで目を酷使する昨今は、眼球運動がスムーズに行かず、浮遊性のめまいを発症するケースを当院では多く治療しています。

目の酷使は、同時に首を痛めます。さらに身体をもむしばみます。 眼球機能が低下すればするほど、眼球をアシストする首の筋肉の負担が増えてしまいます。やがて首から肩へ、そして背中へと負担がドミノ式に波及し、ついには自律神経にまで影響がでてしまうのです。

後頭下筋ロッキング現象とは

岩のようなこり(ロック)ができ、眼球機能を阻害(ロック)。

後頭下筋群は負荷がかかり続けると、非常に硬い「こり」の状態となります。首はデリケートな部分なので指圧 やマッサージで強い刺激を加えるとは禁物です。私たちは、鍼による繊細な刺激で、凝り固まった後頭下筋にアプローチします。後頭下筋治療に関しては、およそ5万例以上の治療経験があります。

後頭下筋硬化(ロック)の原因

  • 過度なPC
  • スマホ操作による眼精疲労
  • 合わない眼鏡やコンタクトの使用
  • 斜視や斜位による眼筋への長期的な負荷
  • 動眼神経麻痺などによる眼球運動障害
  • 緑内障による視野欠損
  • 網膜の障害による視界のゆがみ
  • シックハウスなどによる滑動性眼球運動障害
  • レーシックや目の手術による不具合
  • 精神不安による 後頭下筋の過緊張
  • 浮遊性のめまい、歩くとゆらゆらするなど。
  • ・画面スクロール時など視界がクラっとする。
  • 動くものを見続けると疲れる
  • 近くの物に焦点が合いにくい・
  • 後頭部の痛み、こり
  • 首肩背中の連鎖痛
  • 自律神経失調症

当院は東京のJR板橋駅前にある鍼灸専門院です。5名の鍼灸師(女性4人)が在籍しています。2009年8月の開院以来、患者数は12,500名を超え、延べ10万人の施術実績を有しています。都外からも多くの患者さんがいらしています。各メディアから取材をよく受けます。

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